えんぴっちょ高品質な画像を手軽に作れるMidjourneyですが、英語が基本のため、多くの日本人クリエイターが言語の壁に直面しています。もし、この英語の壁を乗り越え、日本語の豊かな表現力をそのまま画像生成に活かせるとしたら、あなたの創作活動はどれほど飛躍するでしょうか。
そこで本記事では、Midjourneyで日本語を最大限に活用するための具体的なテクニックを網羅的に解説します。翻訳ツールを使った簡単な英語プロンプトの作成方法から、ChatGPTなどのAIを活用した高度なプロンプト生成術、さらには日本語入力に正式対応した「にじジャーニー」アプリの活用法まで、あなたのスキルレベルに合わせて実践できる方法が満載です。
この記事を読み終える頃には、あなたは英語への苦手意識を克服し、日本語で思い描いた通りの画像を自由自在に生成できるようになっているでしょう。
Midjourneyは日本語入力で使える?日本語プロンプトの可否と特徴


Midjourneyを日本語で利用したいと考える方は多いでしょう。ここでは、日本語プロンプトが実際に使えるのか、そしてその特徴や英語との違いについて詳しく解説します。
Midjourneyとは何か
Midjourneyは、テキストで指示を出すだけで、AIが非常に高品質で芸術的な画像を生成してくれるサービスです。
主にコミュニケーションアプリ「Discord」を通じて利用し、簡単な単語や文章を入力するだけで、プロのイラストレーターが描いたような作品や、写真のようにリアルな画像を誰でも手軽に作成できるのが大きな魅力です。 そのクオリティの高さから、世界中のデザイナーやクリエイターに愛用されています。
日本語プロンプトが使えるか検証
結論から言うと、Midjourneyに日本語のプロンプトを直接入力して画像を生成すること自体は可能です。 しかし、Midjourneyは基本的に英語での利用を前提として開発されているため、日本語への対応は完全ではありません。
そのため、日本語で指示を入力しても、意図が正確に伝わらず、全くイメージと違う画像が生成されてしまうことが頻繁にあります。 安定して高品質な画像を生成するためには、英語のプロンプトを使用するのが最も確実です。
日本語プロンプトの利点と注意点
日本語プロンプトの最大の利点は、思いついたイメージをそのまま直感的に入力できる手軽さです。特に、アイデア出しの段階で、細かな英語表現を考えずに済むのは大きなメリットでしょう。また、「わびさび」や「木漏れ日」といった日本語特有の繊細なニュアンスを表現したい場合にも有効なことがあります。
一方で注意点として、前述の通りAIが日本語を正確に認識できず、予期せぬ結果になる可能性が高いことが挙げられます。 細かいディテールや複雑な構図の指示は、日本語ではほとんど伝わらないと考えた方が良いでしょう。
日本語と英語プロンプトの違い
日本語と英語のプロンプトでは、生成される画像のクオリティと具体性に大きな差が出ます。 例えば、「夕暮れの海辺を歩く少女」と日本語で入力するのと、「a girl walking on the beach at sunset, beautiful lighting, cinematic」と英語で入力するのでは、後者の方が圧倒的に情景が豊かで高品質な画像が生成される傾向にあります。
英語プロンプトの方が、AIが学習している膨大なデータと結びつきやすく、より詳細で正確な指示として解釈されるためです。



Midjourneyを日本語プロンプトで使うテクニック4選


Midjourneyは基本的に英語のAIですが、いくつかの工夫をすることで、日本語のアイデアからでも高品質な画像を生成できます。ここでは、英語が苦手な方でも安心して使える4つのテクニックを紹介します。 これらを活用すれば、言語の壁を越えて創作の幅を大きく広げることができるでしょう。
翻訳ツールで日本語を英語に変換
最も手軽で基本的な方法が、翻訳ツールを使って日本語を英語に変換することです。 Google翻訳やDeepLといった高精度な翻訳サービスを利用すれば、日本語で考えた文章を簡単に英語プロンプトにできます。
例えば、「桜の木の下で微笑む、着物姿の黒髪の女性」という日本語をDeepLで翻訳すると、「A black-haired woman in a kimono smiling under a cherry tree」という自然な英文が生成されます。これをコピーしてMidjourneyに貼り付けるだけで、誰でも簡単に意図した画像を作ることが可能です。
プロンプト生成AI(GPTs)で英語プロンプトを作る
より質の高いプロンプトを求めるなら、ChatGPTに代表される生成AIの活用がおすすめです。 特に、ChatGPTのカスタム機能である「GPTs」には、Midjourneyのプロンプト作成に特化したものが数多く公開されています。
これらのGPTsに「サイバーパンクな東京の街並みを作りたい」といったように、日本語で大まかなイメージを伝えるだけで、AIが最適な英語のキーワードや構文を組み合わせた、高品質なプロンプトを複数提案してくれます。 自分で単語を調べる手間が省け、よりクリエイティブな表現を簡単に見つけ出すことができます。
プロンプト生成ツールでワンクリック作成
「どんな単語を使えばいいかすら思いつかない」という方には、プロンプト生成ツールが非常に便利です。 これらのツールは、画風、被写体、色、構図などの要素をクリックで選択していくだけで、自動的に英語のプロンプトを組み立ててくれるWebサービスです。 代表的なツールをいくつか紹介します。
GAZAI
GAZAIは、日本語でキーワードを入力したり、表示される選択肢から好きなものを選んだりするだけで、簡単にプロンプトを作成できるツールです。直感的な操作性が魅力で、初心者の方でも迷うことなく利用できます。
| 特徴 | 日本語入力と選択肢による簡単な操作 |
| 対応AI | Midjourney, Stable Diffusionなど |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | ツールのウェブサイトへのリンク |
ImagePrompt.org
ImagePrompt.orgは、豊富なスタイルの選択肢が用意されているのが特徴です。アート、写真、イラストなど、幅広いジャンルの画像に対応したプロンプトを生成できます。生成したい画像のイメージが固まっている場合に特に役立ちます。
| 特徴 | 多様なアートスタイルの選択肢 |
| 対応AI | Midjourney, DALL-Eなど |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | ツールのウェブサイトへのリンク |
Midjourney Prompt Generator
その名の通り、Midjourneyに特化したプロンプト生成ツールです。被写体やアクション、場所、スタイルなどを細かく設定でき、非常に詳細なプロンプトを作成することが可能です。よりこだわった画像を生成したい中級者以上の方におすすめです。
| 特徴 | Midjourneyに特化した詳細な設定項目 |
| 対応AI | Midjourney |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | ツールのウェブサイトへのリンク |
にじジャーニーアプリで日本語入力に対応
特にアニメや漫画風のイラストを生成したい場合に最適なのが「にじジャーニー」です。 これはMidjourney社とSpellbrush社が共同開発した、アニメ風の表現に特化したAIで、公式に日本語プロンプトに対応しています。
Midjourney本体とは別のサービスですが、同じDiscordサーバー内で利用できたり、専用のスマートフォンアプリが提供されていたりします。 「にじジャーニー」を使えば、翻訳の手間なく、日本語で直接、高品質なアニメスタイルの画像を生成することが可能です。
日本語に特化したプロンプト支援サービスを活用
最近では、日本のユーザー向けに開発されたプロンプト支援サービスも増えています。これらのサービスは、日本の文化や表現に合わせたキーワードを提案してくれたり、他のユーザーが作成した日本語のプロンプトを検索・閲覧できたりする機能を提供しています。コミュニティで他のクリエイターと交流しながら、新たな表現のヒントを得る場としても活用できるでしょう。



Midjourneyの画像からプロンプトを抽出する方法と活用術


Midjourneyで優れた作品を見かけたとき、「どうすればこんな画像が作れるんだろう?」と思ったことはありませんか。実は、Midjourneyには既存の画像からプロンプトを解析・抽出する便利な機能があります。この機能を活用すれば、プロンプト作成のスキルを飛躍的に向上させることができます。
Midjourney内の画像からプロンプトを取得する手順
Midjourneyのコミュニティフィードや他のユーザーが生成した画像で気に入ったものがあれば、その画像のプロンプトを簡単に確認できます。通常、生成された画像には、使用されたプロンプトが一緒に表示されています。
これを参考にすることで、どのような単語や構成で指示すれば、どのような結果になるのかを具体的に学ぶことができます。気に入った単語や表現をコピーして、自分のプロンプトに組み込んで試してみましょう。
手持ちの画像をアップロードしてプロンプトを解析する
Midjourneyには「/describe」という非常に強力なコマンドがあります。 このコマンドを使うと、あなたが持っている任意の画像をアップロードするだけで、AIがその画像を分析し、それを生成するためにはどのようなプロンプトが考えられるかを4つのパターンで提案してくれます。
例えば、お気に入りの写真やイラストをアップロードすれば、その画風や雰囲気を再現するためのプロンプトのヒントを得ることができます。 これは、自分の言葉だけでは表現しきれないイメージをAIに伝えたい場合に非常に有効な手段です。
他人のプロンプトを参考にする際の注意点
他人のプロンプトを参考にすることは、学習のうえで非常に有効ですが、いくつか注意点があります。まず、プロンプトをそのままコピーして使うだけでは、自分のスキル向上にはつながりにくいです。なぜその単語が使われているのか、語順にはどんな意味があるのかを考え、自分なりにアレンジを加えることが重要です。
また、生成された画像の著作権はプロンプト作成者に帰属する場合があるため、特に商用利用を考えている場合は、元画像の利用規約などを確認し、安易な模倣は避けるべきです。



Midjourneyの画像に日本語テキストを入れる方法とポイント


生成した画像にロゴやメッセージなどの日本語テキストを入れたい、と考える方もいるでしょう。Midjourneyの進化により、特定の条件下で日本語の文字入れも可能になってきました。ここでは、その方法と綺麗に反映させるためのコツ、注意点を解説します。
日本語テキストを入れるための条件
結論から言うと、Midjourneyで日本語テキストを画像内に入れることは可能です。 ただし、この機能は主にアニメ風イラストに特化した「Niji Journey」の最新バージョン(niji V6)で利用できるものです。
通常のMidjourneyモデルでは、日本語を正確に描画することは依然として困難です。そのため、画像に日本語を入れたい場合は、まず「/settings」コマンドでモデルを「Niji Model V6」に設定する必要があります。
日本語文字を綺麗に反映させるコツ
Niji V6を使っても、必ずしも完璧に日本語が描画されるわけではありません。成功率を上げるためにはいくつかのコツがあります。まず、プロンプト内で表示したいテキストを「” “」(ダブルクォーテーション)で囲むことが重要です。例えば、「”こんにちは”と書かれた看板」のように指示します。
また、長い文章よりも短い単語やフレーズの方が成功しやすい傾向にあります。 「Japanese calligraphy」(日本の書道)や「handwritten style」(手書き風)といったキーワードを加えることで、特定のスタイルを表現することも可能です。
日本語文字を扱う際の注意点
日本語テキストの描画機能はまだ発展途上であり、いくつかの注意点があります。漢字や複雑な文章は、文字が崩れたり、全く違う文字に置き換わったりすることが頻繁に起こります。 「こんにちは」と指示したのに「こんにちめ」と表示されるようなケースもあります。
現状では、意図通りに表示されるまで何度も再生成を試みるか、テキスト部分だけを後から画像編集ソフトで追加する方法が確実です。AIによる文字入れは「うまくいけばラッキー」くらいの気持ちで試すのが良いでしょう。



Midjourneyで日本語プロンプトを作成するためのコツ


Midjourneyで思い通りの画像を生み出す鍵は、質の高いプロンプトにあります。日本語でアイデアを考え、それを効果的な英語プロンプトに変換するためには、いくつかのコツが存在します。 ここで紹介するポイントを意識するだけで、生成される画像の精度は格段に向上するでしょう。
描写を具体的にすることの重要性
AIにイメージを正確に伝えるためには、とにかく描写を具体的にすることが最も重要です。 例えば、単に「きれいな女性」と指示するのではなく、「透き通るような青い瞳を持つ、笑顔の20代の日本人女性、風になびく長い黒髪」のように、特徴を細かく記述します。
5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識して情景を描写すると、AIの解釈が明確になり、より理想に近い画像が生成されやすくなります。
日本語独自の表現を活用する
「木漏れ日」「わびさび」「もののあはれ」といった、日本語ならではの情緒的な表現は、画像に深みを与えます。 これらの言葉をDeepLなどの高精度な翻訳ツールにかけると、「Sunlight filtering through trees」や「a sense of quiet simplicity and subdued refinement」といった、ニュアンスをうまく捉えた英語表現に変換してくれます。
このような日本語独自の美しい言葉を積極的に活用し、翻訳ツールを介してAIに伝えることで、独創的で魅力的な作品を生み出すことができます。
英語と日本語を組み合わせて表現する
基本は英語のプロンプトで構成しつつ、日本の固有名詞(地名、人名、特定の文化的アイテムなど)をローマ字表記で加えるハイブリッドな使い方も有効です。
例えば、「a samurai warrior in a futuristic Shibuya crossing」のように組み合わせることで、特定の文化的背景を持つユニークな世界観を表現できます。ただし、あまりにマイナーな固有名詞はAIが認識できない場合もあるため、注意が必要です。
環境やスタイルなどの要素を明確に指定する
どのような環境で、どのようなスタイル(画風)の画像にしたいのかを明確に指定することは非常に重要です。
「in a cyberpunk city」(サイバーパンクな街で)、「in a Ghibli-style forest」(ジブリ風の森で)といった背景の指定や、「watercolor painting」(水彩画)、「photorealistic」(写真のようにリアル)、「pixel art」(ドット絵)といったスタイルの指定をプロンプトに加えることで、画像の雰囲気を自在にコントロールできます。
単語や語順に注意してプロンプトを作る
Midjourneyのプロンプトでは、単語の順番も重要です。一般的に、最初の方に書かれた単語ほど、画像への影響力が強いとされています。 そのため、最も重視したい要素(例えば被写体)をプロンプトの冒頭に配置するのが基本です。
また、各要素はカンマ「,」で区切って羅列するのが一般的です。 このように、キーワードを戦略的に配置することで、AIに対してより的確な指示を出すことが可能になります。



Midjourneyでよく使われる日本語プロンプト例とアイデア集


Midjourneyのプロンプト作成に慣れていないと、どのような言葉を使えば良いか迷ってしまいますよね。ここでは、具体的な日本語のアイデアを、翻訳ツールで英語に変換することを前提としたプロンプトの例文として紹介します。これらの例を参考に、あなただけのオリジナルな作品を生み出すヒントにしてください。
風景や自然を表現する日本語プロンプト例
日本の美しい風景や幻想的な自然をテーマにしたプロンプトは、素晴らしい作品を生み出すきっかけになります。言葉の組み合わせ次第で、写実的なものから幻想的なものまで幅広く表現できます。
- 静かな竹林に差し込む木漏れ日
- 満開の桜並木、背景に富士山
- 雪化粧をした京都の金閣寺
- 夕暮れ時の、穏やかな瀬戸内海の島々
- 神秘的な屋久島の苔むした森
人物やキャラクターを表現する日本語プロンプト例
人物やキャラクターは、Midjourneyが最も得意とするジャンルの一つです。表情、服装、ポーズ、そして背景を細かく指定することで、物語性を感じさせる一枚を描き出すことが可能です。
- サイバーパンクな東京の街に立つ、ネオンの光を反射するアンドロイド
- 着物を着て、縁側で微笑む黒髪の若い女性
- 近未来的な鎧をまとったサムライ
- 図書館でたくさんの本に囲まれて読書する少女
- 雨の中、傘をさしてバスを待つサラリーマン
アートスタイルやテクニックを指定する日本語プロンプト例
生成したい画像の雰囲気を大きく左右するのが、アートスタイルや画風の指定です。具体的なアーティスト名や美術様式をキーワードに加えることで、作品に特定のテイストを与えることができます。
- 葛飾北斎の浮世絵風の波
- スタジオジブリのアニメ風の、緑豊かな草原
- 水彩画で描かれた、ヨーロッパの古い町並み
- ピクセルアートで表現された80年代の日本の都市
- 印象派の絵画のような、光あふれるカフェのテラス
その他シチュエーション別の日本語プロンプト例
特定のシチュエーションやコンセプトをプロンプトに盛り込むことで、よりユニークで想像力豊かな画像を生成できます。日常から非日常まで、様々なアイデアを試してみましょう。
- スチームパンクの世界観の、歯車と蒸気で動く猫
- 宇宙船のコックピットから見た、壮大な星雲
- たくさんの観葉植物に囲まれた、日当たりの良いリビングルーム
- 魔法のポーションを作る、年老いた魔女の実験室
- お菓子でできた家が並ぶ、ファンタジーな村



Midjourneyを日本語で使う際の注意点


日本語のアイデアから画像を生成できるのは非常に便利ですが、Midjourneyを快適に使いこなすためには、いくつか知っておくべき注意点があります。これらのポイントを事前に理解しておくことで、無用なトラブルや失敗を避け、スムーズな創作活動につなげることができます。
日本語の認識精度に関する問題
最も重要な注意点は、Midjourney本体は日本語をネイティブに理解するわけではないという事実です。日本語プロンプトを直接入力した場合、内部的に英語へ自動翻訳されて処理されますが、その精度は完璧ではありません。そのため、意図したニュアンスが失われたり、全く異なる意味に解釈されたりする可能性が常に伴います。確実性を求めるなら、やはり高精度な翻訳ツールを介して英語に変換する一手間をかけるのが最善です。
複雑な表現が誤解されるリスク
特に、比喩表現や抽象的な概念、あるいは文脈に依存するような複雑な日本語は、AIに誤解されやすい傾向があります。例えば、「猫の手も借りたいほど忙しいオフィス」と入力しても、文字通り猫がオフィスにいる画像が生成されるかもしれません。
AIは言葉を直接的に解釈するため、人間が理解するような背景や感情を読み取るのは苦手です。プロンプトはできるだけ具体的で直接的な表現を心がけましょう。
パラメータ設定のミスを避ける
Midjourneyでは、プロンプトの末尾に「–ar 16:9」(アスペクト比を16:9に)や「–niji 6」(Nijiジャーニーモデルを使用)といった「パラメータ」を追加して、画像の細部をコントロールします。
これらのパラメータは、半角のハイフン2つから始まる英数字で記述する必要があり、日本語で入力することはできません。翻訳ツールを使う際も、これらのパラメータ部分は翻訳せず、そのままプロンプトの末尾に英語で追記するように注意してください。
倫理と著作権を意識した利用
AI画像生成は非常に強力なツールですが、その利用には倫理的な配慮と著作権への理解が不可欠です。実在の人物の画像を許可なく生成したり、特定のアーティストの画風を模倣して商用利用したりすることは、肖像権や著作権の侵害につながる恐れがあります。
また、暴力的な表現や差別的なコンテンツの生成は利用規約で禁止されています。常にクリエイターとしての良識を持ち、責任ある利用を心がけましょう。(参考:文化庁「AIと著作権」)



Midjourneyの日本語プロンプトと英語プロンプトの使い分け方


Midjourneyを使いこなす上で、「いつ日本語で考えて、いつ英語で指示を出すか」を理解することは、作業効率と作品のクオリティを両立させるために非常に重要です。それぞれの言語のメリットを活かし、状況に応じて賢く使い分ける方法を解説します。
日本語プロンプトのメリット
日本語プロンプト(を考えること)の最大のメリットは、アイデア出しのスピードと直感性です。頭に浮かんだイメージを、言語の壁を意識することなく、そのままの言葉で書き出すことができます。
特に「わびさび」のような日本独自の繊細なニュアンスや文化的な背景を持つテーマを考える際には、まず母国語で思考を深めるプロセスが非常に有効です。ブレインストーミングの段階では、日本語で自由に発想を広げるのがおすすめです。
英語プロンプトのメリット
英語プロンプトのメリットは、なんといってもAIへの指示の正確性と画像の品質です。Midjourneyは英語の膨大なデータセットで学習しているため、英語で指示を出すことで、より細かく、より正確にこちらの意図を反映させることができます。
光の当たり方、カメラアングル、特定の画材の質感といった専門的な指定も、英語であれば的確にコントロール可能です。最終的な作品のクオリティを追求する場面では、英語プロンプトが不可欠と言えるでしょう。
日本語と英語を組み合わせるコツ
効果的なのは、両方の言語の「良いとこ取り」をするハイブリッドなアプローチです。まず、表現したいコンセプトや情景を日本語で具体的に書き出します。次に、その日本語を翻訳ツールで英語に変換します。
そして最後に、生成された英語プロンプトに、より具体的な画風や品質を指定する英単語(例:「cinematic lighting」「ultra realistic」「4K」など)を自分で追加して調整します。この方法なら、日本語の豊かな発想と英語の正確な指示を両立できます。
用途別に使い分ける判断基準
どのように使い分けるか、簡単な判断基準を持つと便利です。まず、ラフなアイデアが欲しいだけの時や、とにかく多くのバリエーションを見たい時は、日本語で考えて素早く翻訳ツールにかける方法が効率的です。
一方で、クライアントワークやコンテスト用の作品など、細部にまでこだわり抜いた一枚を仕上げたい場合は、最初から英語でプロンプトを組み立て、細かく調整していくアプローチが最適です。目的によって最適なワークフローを選びましょう。



Midjourneyを英語が苦手でも使いこなすための工夫


「英語が苦手だからMidjourneyはハードルが高い…」と感じる必要は全くありません。今では、英語力に自信がなくてもAIの力を最大限に引き出せる便利なツールやテクニックが数多く存在します。ここでは、誰でも安心してMidjourneyを使いこなすための具体的な工夫を紹介します。
日本語ユーザーにおすすめのサポートツール
英語が苦手な方にとって、最も心強い味方となるのが高精度な翻訳ツールです。特に「DeepL」は、自然で文脈に沿った翻訳が得意なため、日本語の繊細なニュアンスを英語プロンプトに反映させたい場合に非常に役立ちます。
また、プロンプトのアイデア出しには「ChatGPT」が有効です。「こういう画像が欲しい」と日本語で相談すれば、質のの高い英語プロンプトを複数提案してくれます。
| ツール名 | 主な用途 |
| DeepL | 高品質な日本語→英語翻訳 |
| ChatGPT | アイデアの相談とプロンプト生成 |
| プロンプト生成サイト | クリック操作でのプロンプト作成 |
英語力不要で使える裏技とTips
全く英語を使わずに高品質なプロンプトを手に入れる裏技、それが「/describe」コマンドです。このコマンドを使い、好きな画像や写真をアップロードするだけで、Midjourneyがその画像を解析し、再現するための英語プロンプトを4パターンも自動で生成してくれます。
他人の素晴らしい作品や、自分の撮影した写真などを元に、簡単にプロンプトのヒントを得られる非常に強力な機能です。これを使えば、英単語を一つも知らなくても問題ありません。
公式ガイドやコミュニティを活用する方法
Midjourneyの公式サイトや、情報交換が活発なDiscordコミュニティは、貴重な情報の宝庫です。これらは基本的に英語ですが、Google Chromeなどのブラウザに搭載されている自動翻訳機能を活用すれば、内容の大部分を日本語で理解することができます。
他のユーザーがどのようなプロンプトでどんな画像を生成しているのかを見るだけでも、非常に勉強になります。わからないことがあれば、翻訳ツールを使いながらコミュニティで質問してみるのも良いでしょう。



Midjourney 日本語に関するよくある質問


ここでは、Midjourneyを日本語で利用する際に、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で解説します。気になる点を解消して、安心して画像生成を楽しみましょう。
Midjourneyは日本語だけで利用できますか?
いいえ、完全には日本語だけで利用することはできません。アニメ風イラストに特化した「にじジャーニー」モデルでは日本語入力に対応していますが、Midjourneyの標準モデルで高品質な画像を生成するためには、日本語の指示を英語に翻訳するプロセスが実質的に必要です。翻訳ツールを使えば簡単に対応できます。
日本語のプロンプトを英語に翻訳する簡単な方法は?
最も簡単な方法は、「DeepL」や「Google翻訳」といった無料のオンライン翻訳サービスを利用することです。日本語で考えた文章をコピー&ペーストするだけで、瞬時に自然な英語に変換してくれます。よりクリエイティブなプロンプトを作成したい場合は、ChatGPTに相談するのも良い方法です。
画像に日本語テキストを入れるときのコツは?
画像内に日本語の文字を入れたい場合、アニメ風モデルの「にじジャーニー V6」を使用する必要があります。プロンプト内で、表示させたい日本語テキストを「”こんにちは”」のようにダブルクォーテーションで囲むのがコツです。ただし、成功率は100%ではないため、何度か試行錯誤が必要になる場合があります。
にじジャーニーとMidjourneyの違いは?
Midjourneyは、写真のようにリアルな画像から西洋絵画風まで、幅広いジャンルの画像生成を得意とするAIです。一方、にじジャーニーはMidjourney社が共同開発した、特にアニメやイラストのスタイルに特化したモデルです。にじジャーニーは日本語への対応度が高く、日本のポップカルチャーの表現に非常に優れています。
| Midjourney | にじジャーニー | |
| 得意なスタイル | リアル、アート、ファンタジーなど全般 | アニメ、イラスト、マンガ風 |
| 日本語対応 | 限定的(翻訳が必要) | 公式対応(V6モデル) |
日本語プロンプトでも商用利用は可能ですか?
はい、可能です。Midjourneyの有料プランに加入していれば、生成した画像の所有権は基本的にユーザーにあり、商用利用が認められています。これは、プロンプトが日本語であったか英語であったかには関係ありません。ただし、既存のキャラクターやロゴなど、第三者の著作権や商標権を侵害するような画像の生成は避けるべきです。



Midjourney 日本語のまとめ
本記事では、英語が基本の画像生成AI「Midjourney」を、日本語を使って最大限に活用するための方法を徹底的に解説してきました。高品質な画像を生成するためには英語プロンプトが有効であるものの、英語が苦手な方でも全く問題ないことをご理解いただけたかと思います。
翻訳ツールやプロンプト生成ツール、そして「/describe」コマンドのような便利な機能を活用すれば、言語の壁は簡単に乗り越えられます。特に、日本語にネイティブ対応したアニメ風モデル「にじジャーニー」の存在は、日本のクリエイターにとって大きな可能性を秘めています。
大切なのは、英語力に臆することなく、まずは日本語で自由にあなたの創造性を解き放つことです。頭の中にある素晴らしいアイデアを、本記事で紹介したテクニックを使って形にしてみてください。風景、キャラクター、独創的なアートスタイルなど、あなたが思い描くあらゆる世界が、簡単なステップで目の前に現れるでしょう。
さあ、ツールを味方につけて、Midjourneyでの画像生成を今日から始めてみませんか。あなたのクリエイティブな旅は、もう始まっています。












